farmar's talk NEO

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過去に戻って・・

今日、僕はタイムマシンで過去に戻った。年代はおそらく一九七八年。ちょうど僕が小学校四年生の頃だ。家のまわりの道はまだ狭く、車もそれほど多くは通っていない頃。砂利道もまだまだたくさん残っていた頃。

まだまだ米価も高かった。親父は農業収入をさらに得るべく、山の中に田んぼを自己開田した。粘土質の山林を開墾した田んぼ。真っ新なキャンバスのような新品の田んぼ。畦には何の雑草も生えてない。未使用の田んぼだ。僕と弟はそんな新品の田植え前の田んぼに入って水遊びをした。水を張って代かきした田んぼに裸足で入ると、ひんやりとしてとても滑らかな土の感触が足の裏からでも伝わってきた。田んぼから上がると畦道を走り回った。七色の光沢をもつハンミョウを追いかけたが、その虫は追いかけても追いかけてもどんどん先に行ってしまい、捕まえることができなかった。

秋になって稲刈りになると、トラクターで曳いたトレーラの上に載ったもみ袋の上で遊んだ。もみ袋の上に寝っ転がると青い空に赤トンボがいっぱい飛んでた。もみ袋の上は少し肌にちかちかしたが、柔らかくもなく硬くもなく、袋のパンパンになった感じがとてもうれしかった。

このタイムマシンには「現代田んぼ生活 辻井農園」を主幸しているT氏が http://d.hatena.ne.jp/tsujii_hiroaki/20150116 で乗せてくれたんです。このブログに紹介されたタイムマシン、国土地理院の「地理院地図」にある航空写真は一九七〇年代のもの。グーグルマップにあるのは、どうも十年ほど前の写真のようだから、タイムマシンの性能は全然違います。

うちの家まわりの国土地理院の航空写真(おそらく一九七八年頃)

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グーグルマップ版の地図(十年前ほど前か?)

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ほ場のど真ん中を通るはずだった新しい道路計画が少し逸れて田んぼの端にかかり、形が変わったこと。キュウリのハウスが建ったこと、が身近な大きな変化でしょうか。もともと古い集落だし、農家の多い、長生きの年寄りの多い地区だったからか、住宅そのものはそれほど変わっていないようです。変わったのはこの写真に写っていない人々の暮らしではないでしょうか。この写真からはうちの町の人口が三〇〇〇人ほど減ったことはまったく読み取れません。あたりまえですね。でも現実は、道開けて、出ていく人が増えたのでしょう。

本当にタイムマシンがあるのなら、この国土地理院の写真の時代に僕が行くことができるのなら、小学四年生だった自分に言いたい。
「安心しな。お前はちゃんとお嫁さんがもらえて、子供も出来たんだ。おじんちゃもおばんちゃもそれをとても喜んだんだ。だから、余計な心配はしないで、安心してここから出て行って、よその土地で勉強して仕事をしてくるのだ。時期が来たら必ず戻ってくるのだから」
と言ってやりたい。そうしたら、将来、どうしようか、悩んで迷っていたはずの僕は存在しなかったはず。

いや、それでもやっぱり、ヘタレな僕は迷っていたのだろうな(笑)