farmar's talk NEO

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冬の不毛なお仕事

雪国でビニールハウスを建てて農業してるなんてとてもばかげてる。

雪のほとんど降らない土地なら合理的だろうなのが、この辺りでも有数の豪雪地帯なのに、我が家には六棟もビニールハウスがあるのだ。だから、冬はほとんど毎日、除雪機でビニールハウスのまわりの雪を飛ばさないといけない。大型のディーゼルエンジン搭載の除雪機。降るか降らないかはその時次第。ぼぼ毎日毎日、雪の無いところなら必要の無い不毛の作業。バカな作業。それもこれも雪国にビニールハウスを建ててるせいだ。

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でもね、おバカというなかれ・・。このハウスがあるから、僕らは生きてこれたのだ。えっ、大げさな・・だって? いや、決して大げさじゃないよ。

もともとはね、露地のキュウリ主体だったのさ。露地はその名の通り、天地に露出してること。そう、屋根のないところで育てるというごく当たり前の農業。

十数年前、ハウスを建てた理由はね、天候不順で露地キュウリの栽培が不安定になったからだ。せっかく植えたキュウリなのに、露地キュウリは大雨や強風に痛めつけられる。生き残ったとしてもキズから病気になり、生育が阻害される。あるいは、干ばつ。でも、それらは本当は自然なことであって、しょうがないことなのだ。しかし、しょうがないといって、キュウリを痛めつけられるのはどうにも耐えられない。キュウリの苗は、僕たちにとって子どもみたいなものだから。生きるための手段でもあるから。だから、屋根をかけて、キュウリを守るのさ。

そのキュウリを守るためのビニールハウスを雪から守る。冬の除雪は、寒くて辛くて、怖いこともある。でも、ハウスを守るのは未来を守ることなのだ。

真っ白な雪の中。キーンとくるような冷たく澄んだ空気。冬の不毛な仕事は、ほんとは未来への崇高な仕事なのさ・・